こんにちは、市川茉里子(まりこ)です。
先日、あるクライアントさんからこんな相談を受けました。
「人からよく、完璧主義だねと言われます。確かに私は仕事も家事も子育ても手抜きはしたくないタイプですが、人からそんなふうに言われると、なんだか心がざわざわします。」
彼女は40代、小学生2人のママで、会社員の夫と4人暮らしです。
派遣社員として、フルタイムで仕事をしていて、子供たちの将来の学費のために貯金に励んでいます。
朝は誰よりも早く起きて、家族の朝食の準備や子供たちの登校の準備の手伝い。
夫を見送り、子供を見送ったら手早く支度をして職場に向かいます。
職場では、上司の期待に応えられるようにちゃんと仕事をこなし、同僚に迷惑をかけないように業務をこなし、家に帰ったら、夕飯の支度をしながら洗濯機を回し、食事が終わったら休む間もなく家事を済ませます。
子供たちの話を笑顔で聞いて、優しいママでいるように心がけています。
子供たちが寝た後は、夜遅くに帰宅した夫のために食卓の準備をして、夫と充分に話す時間もないまま後片付けをして、お風呂に入って就寝。
マルチタスクは当たり前、毎日休む間なんてないけど、女性として当たり前だし、充実感もある。
仕事が忙しく疲れていても、夫や子供のためにちゃんとごはん作る。
寝不足で疲れていても、上司や同僚に迷惑をかけないように仕事はちゃんとやる。
確かに、仕事もプライベートも充実した毎日ですね。
でも、「誰かのためにちゃんとやる」というのには落とし穴があるんです。
やってもやっても、なぜか満足感が得られません・・・。
なぜ、満足感を得られないのでしょうか?
実は、こんな理由があります。
仕事が忙しく疲れていても、夫や子供のためにちゃんとごはん作る。
寝不足で疲れていても、上司や同僚に迷惑をかけないように仕事はちゃんとやる。
無意識の内に、「誰かのために」が、行動の基準になっています。
でも、毎日「ありがとう、感謝してる。」と言ってくれる夫や子供はそんな多くない。
上司や同僚は、ちゃんと仕事をしていることを認めてくれるわけではない。
その結果どうなるかというと・・・。
満足感が得られず、自分は心地よい状態にはなれない。
人から完璧主義だねと言われて心がざわざわしてしまうのは、誰かのためにちゃんとやっても、満足感が得られてないことに原因があったんです。
「完璧だねって言われても、私はちゃんとできてると思えない・・・。」
こんな風に思って、心がざわざわしていたんですね。
あなたは完璧主義だと言われてどう感じますか?
もし、あなたの心がざわざわしてしまったら、誰かのためにちゃんとやろうとがんばりすぎているのかもしれません。
誰かのためにちゃんとできることは、素晴らしいことです。
でも、いつも誰かのために行動していると、相手にとってはそれが当たり前になってしまって、あなたが行動してくれることに感謝してくれなくなることもあります。
感謝しないだけではなく、あなたが行動してくれないと怒られてしまう可能性だってあります。
あなたの人生は、家族のものではありませんし、上司や同僚のためのものでもありません。
自分が心地よく、幸せに生きるための人生です。
「自分のために」を行動の基準にしてもいいんです。
もし、完璧主義だと言われて心がざわざわしてしまったら、少し立ち止まってみて下さいね。
きっと、あなたはもう既に、とてもがんばっていると思います。
たまには、自分だけのための時間を作って、リラックスする。
いつもいつも、ちゃんとやるのではなくて、自分のできる範囲でやってみる。
こんな風にして、自分を少し緩めてみて下さいね。